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アレクサンドラ・ミジェリンスカ&ダニエル・ミジェリンスキ

アレクサンドラ・ミジェリンスカ&ダニエル・ミジェリンスキ
(Aleksandra Mizielińska & Daniel Mizieliński)
ミジェリンスキ夫妻。ともに1982年生まれ。イラストレーター、グラフィックデザイナー、ウェブデザイナーとして、幅広く活躍。『大きくなったらなんになる?』(未邦訳)で2011年ボローニャ・ラガッツィ賞ノンフィクションの部にて優秀賞を受賞。世界42か国について調べ上げてまとめた『マップス 新・世界図絵』(徳間書店)は、世界じゅうで人気を博し、300万部のベストセラーに。ワルシャワ在住。

ダニエルさんが、インタビューに答えてくださいました。

Q
ダニエルさんとアレクサンドラさんは、ふたりで本を作っていらっしゃいますね。おふたりの仕事の分担をおしえてください。
A
ぼくたちは、仕事の役割分担をせずに、ふたりでいっしょに絵を描き、文章を書いてるんだ。ずーっと仕事をしているから、「ワーカホリック」といわれそうだけど、とにかく楽しくてしかたがないので、大変だと思ったことはないよ。
Q
『アンダーアース・アンダーウォーター』は、制作にどのくらい時間がかかったのですか。
A
『マップス』が終わるとすぐに、この本を作ることが決まったんだ。それが2012年のことで、2015年にできあがったから、3年くらいかかったことになるね。「ムポネン鉱山」のページ(※「アンダーアース」46-47ページ)は、印刷所に全ページの原稿を納める直前に新しい情報がわかって、急いで描きなおしたんだ。
Q
最初に描いたのは、どのページですか?『マップス』のときは、最初にとりかかったページは、ポーランド、それから、日本とアメリカのページとうかがいました。
A
うーん、よく覚えていないなあ。今回は、全体を同時進行で進めていったからね。 まず、アレクサンドラと二人で、とりあげたいテーマを片っぱしから挙げていった。それをしぼりこんで、本全体の構成を考えてから、ひとつひとつのページのラフを作った。ラフはどれも、何度も何度も練り直したよ。こっちのページでこうやってみたら、うまくいったから、あっちのページも、同じように変えてみよう…というふうにね。それに、ページの順番も、とちゅうでいれかえたりして、試行錯誤をくりかえした。 完成するまで、そんなふうに、全体を同時に進めていったんだ。
Q
『アンダーアース・アンダーウォーター』をつくるなかで、いちばん難しかった点を教えてください。
A
難しくて描けないテーマというのは、なかったね。ただ、気をつけたのは、外国の事情を無視しすぎないようにしたこと。この本はきっとポーランド以外でも翻訳出版されるだろうと思ったからね。 たとえば、ヨーロッパでは、電線は地下に埋めてあるけど、日本ではちがうでしょ?そうやって、テーマごとに、各国の事情を調べて、どんな描き方をするか考えたんだ。電気や水道のシステムは、結局、ヨーロッパのことを中心にして書いたけど、地下鉄は、世界じゅうのいろいろな国をとりあげたよ。
Q
この本では、通常行けないような場所をとりあげていますよね。もし行けるとしたら、どこに行ってみたいですか?
A
どの場所も、行きたくはないなあ…(笑)。 ぼくたちは、子どもたちが読みたくなるような本、同時に、大人である自分たちも読みたいと思える本を作りたいと思っている。それはつまり「こんなことを知りたい」という気持ちを満たしてくれるような本だと思うんだ。でもそれは、「行って、この目で見たい」という気持ちとは、ちょっとちがうんだよね。たとえば、外国の珍しい建築物だったら、「実際に行って、見てみたい」と思うことはあるけどね。
Q
この本のために、たくさん調べものをするなかで、知らなかったことがいろいろあったと思いますが、いちばん驚いたことはなんですか?
A
現在知られているなかで世界一深い洞窟、ジョージアのクルーベラ洞窟の調査だね(※「アンダーアース」42-43ページ)。何十年もかけた調査の結果、2000メートル以上の深さがあることがわかっているけど、まだ、いちばん底がどれだけ深いところにあるか、わかってないんだよ。
調査するときは、ものすごくせまくて真っ暗な穴を進み、先のことはまったくわからない。洞窟の中に水がたまっていることだってある。実際、いちばん最近の調査では、水の中へもぐったけれど、出口が見つからず、引き返すしかなかったんだ。調べれば調べるほど、深くなるけど、少しずつしか進めない。すごいことだよね!この本を作るまで、まったく知らずにいたことだよ。
Q
この本で気に入っているページはどこですか?
A
ぼくは、トンネルを掘る機械(シールド掘削機)と、潜水服。アレクサンドラは、巣穴の中の動物たちと、シロナガスクジラのページ。
Q
どんな思いで本を作っているのですか?
A
ぼくたちの仕事は、子どもたちの好奇心を刺激すること。インターネットには多くの情報があるけれど、おもしろい動画を見て終わり、という人も多い。好奇心が働いてないと、どんなにたくさん情報があっても、なにかを調べようという気にならないと思うね。
Q
読者のみなさんへ、メッセージをお願いします。
A
ぼくたちはグラフィックデザイナーだから、絵本を作る前は、何も知らない。だから、この知識絵本をつくる過程そのものが、ぼくたちにとっても、わくわくするものだったよ。読者のみなさんも、ぼくたちと同じように、わくわくを感じてくれるといいな。

その他の作品

マップス 新・世界図絵
ミジェリンスキ夫妻が、世界の国々をすみからすみまで調べあげ、まる3年かけて、地図とイラストをかきました。食べ物、歴史的な建物、偉大な人物、動物、植物…すべてのページに、数えきれないほどのイラストが、ぎっしりつまっています。地理、人類学、植物学、動物学、歴史、民俗学ーーあらゆる分野を網羅した、現代版「世界図絵」。世界42か国のすべてが、ひと目でわかります。世界198か国の国旗と正式名称を巻末に収録。
ISBN:978-4-19-863785-9
判型:A3判変型ハードカバー
定価:本体3,200円+税